そもそも、経営者は四六時中ビジネスのことを考えるので、ライフワークバランスなんてないよ
なんて声もありますが、持続可能なビジネスをする上で、自分自身の管理は欠かせないですよね?
今日は、行動科学を使って実現できる「経営者の働き方改革」について、取り上げていきますね。
1:行動パターンと自己観察
過去の記事で触れているように、行動科学では行動の時系列を確認します。
〇〇の時に
〇〇をしたら
〇〇になった
この時系列で起きた結果によって行動を繰り返すかが決まってくる。
そんな話をしたの、覚えてます?
いわば、
今日の行動は、過去のあなたの行動の結果
ということになります。
「行動こそ究極の自己投資」ですね笑
この行動の分析をするときに重要なのが自己観察と行動パターンです。
目標達成の足を引っ張るような習慣がすでに出来上がっているのなら、これを改善しないと遠回りにつながります。
じゃあ、どうやって分析するの?
ここで
【ABC分析】
〇〇の時に
〇〇をしたら
〇〇になった
これが重要になります。
例えばですが、お酒を飲むようなシーンも経営者になると多くなるかと思います。
適度に楽しめる日もあれば飲み過ぎ、深酒なんてしちゃったり…
深酒も行動なので、このパターンを分析することで深酒防止・経費削減にまで活用できます。
減らしたい悪習慣のパターンを記録することで、どんな時に深酒をして、なぜ繰り返すのか。ここが明確になるわけですね。
もちろん、スタッフの方の行動も同じように分析できるので、いろんなシーンで試してみてください。
2:行動のチェーン化
行動科学では「行動連鎖」という視点があります。
私たちの行動は、さまざまな行動が鎖のように繋がった結果である。
例えば、コーヒーを飲む
一言で言ってしまえば、コーヒーを飲むだけの行動ですが、これを行動科学の視点で見てみましょうか。
わかりやすく、時系列で書きますね。
【コーヒーを飲む】
①コーヒーの位置を確認(顔を向ける、視線を向ける)
②右手をコーヒーの位置まで持ち上げる
③カップの取っ手に向けて手を伸ばす
④指の形を取っ手を掴めるように動かす
⑤取っ手を力を込めて摘む
⑥コーヒーカップを持ち上げる
⑦口元に引き寄せる
⑧唇にカップの縁をつける
⑨手と頭を動かして、口内にコーヒーを運ぶ
⑩コーヒーを飲む
長いですね…
こうやって段階を確認すると、コーヒーを飲む行動は、凄くめんどくさい行動に感じますが、私たちはこれらを一瞬のうちに流れるようにやってしまいます。
まさに、行動が鎖のように連鎖して繋がっているので、行動連鎖です。
では、仮に、この①〜⑩のどこかが上手くいかなかったと仮定しましょうか。
あなたはコーヒーを無事飲むことってできますか?
無理ですよね?
今回はコーヒーで解りやすくステップを踏んでいますけど、これが仕事でも同じです。
例えばスタッフが、しょっちゅうミスを起こす。
こうしたケースも、この行動連鎖の結果、ミスが起きるような行動をどこかで起こしているため、再現性を持って起こしてしまうんですね。
これが長く維持されるとどうなるか分かりますか?
まず、3週間程度で行動が学習されて習慣化。
半年、維持されると思考が習慣化されますから、マインドが固まってしまいます。
なので、改善を図るのであれば、行動の鎖を分析すると、非常に効率的に行動修正に繋げることができるんですね。
3:報酬はすぐ欲しい
行動科学でも、行動経済学でも、
人は報酬を即時に好む性質を持っているとしています。
ここでの報酬っていうのは
・耳障りのいい言葉
・美味しい食べ物
というわけでなくて
自分にとって都合の良い出来事や結果
と捉えます。
もちろん、良い結果が出たんであれば、分かりやすく美味しいものを口にしても十分に効果が得られるので、報酬の設定をしてくださいね。
ただ、ここで重要なことは
「行動が繰り返されているか」
という部分になります。
ただ報酬を出すだけでなく、しっかり行動にフィードバックされているかを確認する作業は、忘れがちになりますので意識すると、もっと効果的です。
今日はここまで。
1つ1つが働き方改革に十分に効果を発揮します。
ぜひ、実際の生活で試してほしいんで、楽しみながらやってみてください。
気づきやアウトプットはコメ欄を活用してくださいねー!
今日もありがとうございました。
元イルカの調教師で、応用行動分析学を使った行動デザインコンサルタントの櫻井 祐弥です。