どうも櫻井です。
先日、前職のスタッフとやりとりする事があって、お互いに現状のシェアをしておりました。
辞めてからでも、ちゃんと繋がってくれるのマジで有難いですね笑
今回のテーマは「中途社員を会社に馴染ませる」です。
実は、僕もこの経験があって色々思考を回しながらやってきました。
当時は、全然知識もなかったので、今考えるともっと上手く出来たなと思うところが多々あります。
中途採用者の経験値をうまく活かしてもらう事ができれば、新しい環境でも即戦力になりますし、今までの従業員にも良い刺激がありますね。
そこから、新しいアイデアが出ることにも繋がるし、うまくこのチャンスを活かしていきたいですね。
ですが、実際に中途採用の離職率は高いもの。
これをなんとか食い止めたい。というのが今回の記事の趣旨になります。
中途社員の離職率
櫻井調べで恐縮ですが、中途採用の場合は新卒採用の3倍、離職率が高いそうです。
「入社前に聞いてた話と違う」とか「教育体制が整ってない」なんかが理由だそうです。
これを読んだ時に「あ〜…わかる〜」って正直なりました。
例えば同業他社から転職すると、お互いに気を使って…でも、新しい「やり方」を教えないといけないので否定が増えて。みたいな負のループです。
30代の離職が、全体の50%を占めるそうなので、これまでの経験や前職での環境と比べてしまいギャップを強く感じて離職ってパターンが目に浮かびます。
いやぁ…この記事書いてると、昔のことを思い出しますね。
確かに辞めていった中途採用の経験者はみんな30代でした。
もう少し、上手くやれていたら違う未来もあったかもしれません。
退職の選択を取りやすい
さて当然、1回以上は職場を辞めるという選択を取っているので、自然とその「選択」をとる事ができるわけです。
1度目を踏んでしまうと、それ以降は大きな障害にならなくなりますね。
退職というのは、嫌悪刺激からの逃避行動なので学習も入りやすい特徴があります。
この場合、いきなり退職という選択に行き着くことは少ないと思うので、小さなストレスからの逃避や回避を繰り返した先に「退職」があると考えています。
なので、中途採用者はストレスや不快に対しての経験を多く積んでいることが予測されます。
もちろん、ネガティブな経験での退職が100%というわけではないです。
もっと勉強したい。成長したい。
こうした欲求は、どちらかというとポジティブな話ですよね?
でも、物事には2面性がありますから、このポジティブに見える面も言い換えれば
成長や学びのない環境もストレス
という側面はあることも忘れてはいけません。
中途採用のオンボーディング
事実ベースで言うと、中途採用は「退職」という選択を取りやすい。と言うのは事実です。
良い悪いは一旦横に置いて、退職をすることでストレスや不快から逃れて、新しい環境で動き出すと言うことにメリットを覚えているからですね。
だからこそ、しっかり対策を作っておかないと、せっかく入った新しい風を手放してしまう結果に繋がってしまいます。
これは勿体無い。
では、中途採用のオンボーディングをするには?
オリエンや1on1など、入社後の対策はもちろんありますが、まずは環境設定が重要です。
行動は環境起因のものが多いので、しっかり準備しましょう
中途採用者への環境設定
学習した行動は、同じシチュエーションで繰り返されるのが行動の仕組みです。
なので、まずは前職をなぜ退職したのか。ここを聞き出すことは重要です。
どういった環境や状況なら、退職という選択を取るのか。これの「当たり」をつけることができます。
例えば「前職では学びが多くなかった。もっと学びたかった」
といのであれば、技術や専門知識を若干多めにサポートすると、感じていたストレスが少なくなるでしょうし。
「コミュニケーションがうまくいかなかった」
というのであれば、どういったコミュニケーションがストレスだったのか、明確なストレストリガーを見つけることが必要になってきます。
以上を踏まえた上で
を整える必要があります。
注意点
環境設定は、状況によって設定しやすいところと、そうでないところがあるかと思います。
あくまでも、1人の人間を見てあげる。というのが行動科学でも重要な部分です。
相手は何に価値観を置いて、どういった行動基準を持っているのか。
全てを相手に合わせることは、もちろんしなくてもOKです。
が「ただの入社した人」として扱うと、同じ轍を踏ませることに繋がります。
また、よくある失敗に
「中途なんだから、できて当たり前」
という考えを持った教育担当の話を聞きますが…
これって、最悪です。
環境が変わると、僕たちの行動の「質」は必ず低下します。
あ、ちゃんと復活しますよ?環境に慣れると、徐々に元のパフォーマンスに戻りますので、安心してください。
なので、コツを掴みパフォーマンスが戻るまで、しっかり承認する事は必須です。
中途採用したからといって、いきなりストレスかけるような意味不明な選択はしないようにしないといけませんね笑
まとめ
今回は中途採用のオンボーティングって切り口で、色々書きました。
中途採用…僕自身も苦い思い出があります。
せっかく入社してくれたのに、うまく定着せずに退職した方も見てきました。
中途採用者のオンボーディングでは「退職の選択を取りやすい」行動学習をしている可能性が高いので、その行動が再現されないよう環境設定が大切です。
相手の退職行動のトリガーは、一体なんなのか。
ここを聞き出して、それが新しい職場で再現されないように環境を整える事が、社内に新しい風を取り入れるために大切になりますね。
元イルカの調教師で、応用行動分析学を使った行動デザインコンサルタントの櫻井 祐弥です。