行動科学って聞いたことありますか?
なかなか馴染みのない言葉かなと思います。
私12年間、イルカの調教師という仕事をしていました。
イルカにジャンプとかを教える人です。
あのイルカに、ジャンプとかを教えるにも
行動科学を使います。
ここでの行動科学は、
応用行動分析学(ABA)を用いることがほとんどです。
ABAは
人間を含めた動物全般の行動原理を研究する学問
なので、イルカの仕事を引退した今でも、経営者や組織に対して行動変化のお手伝いをすることができてるわけです。
ちなみに、イルカって見たことあります?
ありますよね?
一生懸命に泳ぎ回りますが、結構「省エネ」な動物で、「簡単に獲物が手に入るなら、その方がいい。」みたいなところがあります。
人間もそうですが、難しいことに挑戦しても、簡単なことに挑戦しても、同じ報酬なら、簡単な方がいいですよね。
まぁ、そうならないようにするのが大切なので、ABAを活用して行動の変化を作っています笑
目標を細分化する
ABAでもコーチングでも、目標の細分化がめっちゃくちゃ重要です。
コーチングで言えば、「マイルストーン」を設定するなんてのは、よくやりますよね。
ABAでは「課題分析」という方法があります。目標の行動を達成するための課題を細分化して、何ができて何ができないのかを分析する作業です。
跳び箱で例えましょうか。
あなたは体育の先生です。生徒に跳び箱6段を飛ばせてあげたいと考えたとしましょう。
ここで解題分析を行います。
まず、跳び箱6段を飛ぶために考えることは
・何段まで問題なく飛べるのか
・助走の取り方
・踏み込みの仕方
・手のつき方
・着地の仕方
これらがポイントになります。
1段から6段のうち、何段まで飛べるのかを確認することで、一番練習を重ねないといけない、本当の課題が見えてきます。
それが4段目だとしましょうか。
あなたは4段目を練習させます。
ここで、しっかり成功体験を積ませて、次のステップに上がっていきます。
これがビジネスや人材育成となると、急に難易度が上がるので、難しいところです。
共通している部分は
「達成可能な小さな目標を作ること」
これによって、挑戦を続ける動機を高めることができます。
報酬の設定
タスクを達成した後に小さな報酬でモチベーションを維持することも行動形成においては重要です。
特に新入社員の定着には、環境へ慣らせることにも繋がります。
最近は、退職代行業もあるくらい、退職に関するハードルが下がっていますから、せっかく頑張ってコストをかけて採用しても、辞められてしまうと元も子もないですしね。
そこで、最初は環境に慣らせる&モチベーションを維持してもらう意味でも、タスク後には小さな報酬を出すことでモチベーションの維持を図ると行動が生まれやすくなります。
社風にもよるでしょうが、おすすめは
「口に入れるもの」です。
口に入れるか、入れないかで
「受け入れ具合」を測れます。
飴ちゃんあげるわ!
くらいのノリで、どんどん褒めていくと、人間関係も慣れてきますから、モチベの維持と合わせて一石二鳥です。
環境をコントロールする
人間を含めて、動物は基本怠惰 というのが、私の考えです。
なので、誘惑を減らす環境づくりというのも、大切ですよね。
例を挙げると
・寝る場所ではスマホ触るな
・部下の話を聞くときは時計を外す
なんかが、それに関連する話です。
動物は環境と刺激を結びつけて学習します。
寝る場所とスマホ(Youtubeとか)が結びつくと、寝つきが悪かったり、脳が覚醒することにつながります。
これだとパフォーマンス落ちてしまいますね。
気づけば、夜更かしの悪習慣が完成しちゃう。
みたいなことも自然と生まれます。
部下の話を聞く際も
「時間が気になる」
「時計をチラチラ見る」
という行動を出さない環境づくりのためです。
「あ、この上司は話聞いてくれないな」となってしまうと、スタッフのエンゲージも下がってしまいますこれでは、相談や報告が上がりづらい環境を作る要因になってしまいますよね?話を聞いてくれない上司に相談とかしたくないですもん。
風通しの良い環境づくりをするために、腕時計を外す。
一見関連性がないようですが、行動と環境を分析するABAでは大いに関係する項目です。
目の前に集中する環境を整えるのも大切な仕事の1つになりますね。
変化は小さな積み重ねから始める
大きな変化は、今に引き戻す力も大きく働きます。
最高なのは、『気づいたら変化していた』なんですが、これは時間も技術も必要なので『じわじわ変化をさせる』という部分に意識を向ける、がいいですね。
新しい行動を出させたいのなら、まず1歩踏み出させる、小さな課題を設定する。
新しい文化を導入したいなら、まずは近しい人からゆっくり変化させていく。
急がば回れ。
という言葉が示すように、遠回りが実は近道だった。
というパターンもあります。
行動を変化させる場合は、まさにコレ
急な変化を嫌う人間にとっては、とっておきの方法じゃないですか?
特に大きな変化は、身体的にも心的にも負荷がかかりすぎるんです。
怠惰な私たちでは、これに立ち向かうのは大変ですよね。
目標を細分化してじわじわ変化させる。
ここを意識するだけでも、人の行動は変化を始めますのでぜひご活用ください。
今日はここまで。
ありがとうございました!
元イルカの調教師で、応用行動分析学を使った行動デザインコンサルタントの櫻井 祐弥です。