「信じてたのに…」って何度も思ってるなら、そろそろ自分を守ってもいいんじゃない?
「任せてたのに、連絡もない」
「こちらは誠実にやってたのに、裏切られた」
「返ってくるはずの信頼が、まったく返ってこない…」
そんな経験、経営していれば一度はありますよね。
でもね、何度も裏切られる人って、「信じすぎ」より「見極めなさすぎ」なことが多いんです。
理不尽な人間関係に、我慢で対応する時代はもう終わりです
「人を疑いたくない」
「できるだけ信じたい」
その気持ち、めちゃくちゃわかります。
でも、信頼関係は相互作用の中で育つ“行動の積み重ね”なんですよね。
そこに応答がないのに、ただ信じ続けるのは、
言ってしまえば“関係性の片想い”です。
行動科学で整理する。“付き合う人”の見極め方
ここで登場するのが、ABAの「分化強化(Differential Reinforcement)」という考え方。
ざっくり言うと、
“価値ある行動には反応し、価値を感じない行動は強化しない”というシンプルな方法です。
この視点で信頼関係を見直してみると…
反応すべき人:信頼に応える行動が「継続」されている人
- 報連相がきちんとある
- ミスをしても修正や改善の姿勢がある
- 忙しくても、約束は守ろうとする
→ こういう人には、時間とエネルギーを惜しまなくていい。
反応してはいけない人:信頼に応える行動が「見られない人」
- 音信不通やドタキャンが常習
- こちらの配慮を当然と思っている
- 信頼を得る努力はせず、見返りだけ求めてくる
→ これ、完全に“テイカーです。関わるほどに削られます。
テイカーに使う時間は、信頼できる人に投資する時間を奪ってる
これ、本質です。
「全員に親切にしたい」という気持ちは立派だけど、時間と信頼は“有限の資源”。
裏切る人にリソースを割いてる間に、
「あなたの支えを必要としている人」が、信頼されずに埋もれていくんです。
じゃあ、どうやって関係を“分化”していくのか?
ステップ①:「信頼は感情ではなく“行動”で評価する」と決める
好き嫌いじゃなく、
“行動ベースで信頼の可否を判断する”というルールを持ちましょう。
→「ちゃんと報告があるか?」
→「無理な時に一言あるか?」
こうした具体的な行動基準を軸にすることで、感情に振り回されなくなります。
ステップ②:「望ましい行動」には反応を返す
- 相談してくれた
- 感謝の言葉があった
- 他人の仕事を助けていた
→ そんな行動には、すかさずフィードバック or リターンを。
「見てるよ」「ありがたいよ」と伝えることで、その行動が“また起きる”ようになります。
ステップ③:「誠実さのない行動」には反応しない
- 愚痴だけ言って終わる
- 約束を破っても謝らない
- “してもらって当然”の態度
→ この手の行動には、あえて“何も反応しないのが効果的。
関係を切る必要はありません。
ただ、信頼も時間も割かないだけ。
信じる人は選んでいい。むしろ、選ぶべきです
「人間関係を切る」って言うと、なんか冷たく聞こえるけど、
実際は、「守るべき信頼を守るための選択」なんですよね。
最後にひとこと
信頼は、行動に基づいて“積み上げられるもの”。
裏切られたのなら、その土台が最初からなかっただけかもしれません。
だったら、もっと誠実に行動してくれる人に、自分の時間とエネルギーを使っていきませんか?
あなたの大切な信頼は、もっと“応えてくれる人”に渡していい。
余計なものを削るって、勇気のいることだけど、それが本当の優しさにもつながると思うんです。
「この人、大事にしたいな」
そう思える人の行動だけに、反応していきましょう。
一緒に“信頼のアップデート”やっていきましょうね。
元イルカの調教師で、応用行動分析学を使った行動デザインコンサルタントの櫻井 祐弥です。